インフル再燃

夏場に新型インフルに感染した方が亡くなり、それも複数名に拡大しているということでまた騒ぎとなり、スーパーなどからはまたマスクがなくなりつつあるという。糖尿病などに罹患していると新型インフルに対する抵抗力が弱まり、重篤化するリスクが高いとのことだが、これは新型インフルに限った話なのか、既存のインフルでも一緒なのか、それとも一般的な風邪の場合はどうなのかなどの比較がないままに報じられるため、「新型インフルはこわい」という認識が社会に必要以上に広まってしまう。そもそも、夏場に既存のインフルに感染して亡くなった方はこれまでも存在するはずだと思うのだが、その比較もなく「新型インフルに感染して亡くなった」という部分だけが強調されて報じられてしまうので、これまたおかしなことである。

いくら弱いウィルスとはいえ、夏場には感染力が落ちるとされるインフルが流行しはじめるのは、これから感染力が高まる秋、冬を迎えるに当たって怖いことであり、また弱いウィルスが変異するリスクもある。これはこれとしてリスクを冷静に受け止めて、戦略的に対策を講じていくことは大事だが、マスコミが必要以上に一般人の恐怖感を煽るのはこの対策の円滑な遂行を邪魔することにもつながりかねず、いったいどうなのだろうと思った次第。地震報道のときと同様に「落ち着いて」というメッセージを発するべきなのではないか。