コンサルに必要な三要素

あるパートナーから非常に分かりやすいのだが、難しい課題をもらった。「コンサルの仕事というのは経営陣にソリューションを示すのが仕事ではなく、議論するための土台を与え、一緒に議論するのが仕事。そのため、コンサルに必要な要素は、構造化、具体化、定量化の3つ。この3つさえ常に心がけていれば間違いない」とのこと。


構造化とは、ある分析対象をたとえば2軸で分析し、4つの象限に分類することを指す。すべての事象を2つの軸だけで分類してしまうのはいかにも乱暴とも思えるが、このような単純化をすることでいったい何が問題なのかということが浮き出てくることが多いのも事実。もしうまくいかなければ軸の設定を変えてみればよい。よく「フレームワーク」などといった言葉で言われることも多いが、要はすべてを分かりやすく分類できれば何でもよくて、2軸で切らなくとも3分類などでもよい。


具体化とは、抽象的・教科書的な表現で終わるのではなく、その表現を読んだ人に対して腹落ち感を与える具体的な表現に努めることを指す。「たとえば、・・・」と具体例を入れるのがよくあるテクニックだろう。また、国会答弁のように「前向きに検討する」で終わらせるのではなく、「誰が」「どこで」「何を」「なぜ」「いつまでに」「どのように」という5W1Hを少なくとも頭の中ではイメージしながら文章に落とし込むのが大事である。


定量化とは、読んで字のごとく、数字で表せるものは極力数字で見せるということを指す。一見、定性的にしか見せられないと思われるアンケート結果の自由回答欄などでも、先ほどの構造化をすることにより数字で示すことが可能となる。


頭では分かっていてもなかなか実践で徹底できていないのがつらいところ。まあ、意識して心がけているうちに、無意識ででもできるようになるのだろうか。