三浦皇成という騎手

今週末の競馬で三浦皇成という新人騎手が武豊が持っていた新人最多騎乗回数記録554回を破り、また新人最多勝記録69勝に並んだ。両方ともすごい記録で、競馬という世界は勝たないと騎乗回数が増えないという意味で、鶏と卵の関係にある記録と言ってよいだろう。武豊がこれらの記録を作ったのは20年前だから、20年経ってようやく武豊級と期待できる新人がJRAに登場したことになる。端から見ている限り、彼の長所は馬に極力ムダな負荷をかけない重心が安定した騎乗スタイルで、これは武豊と同じである。また最後の直線で地方競馬出身の騎手並みに「追える」騎手でもある。ただ、道中の位置取りなどまだ改善の余地はありそうで、このあたり経験が増えて解消してくれば空恐ろしい騎手になるに違いない。