自立型人材

東京でのミーティング、そして参加必須の研修があったため、午後早めに名古屋を出て東京に帰還。やはり自分が住んでいる場所に戻ってくると、ホッとするのは人情だろうか。


今日の研修、いかにモチベーションを維持し、高めるかということを目的にした研修で、同僚とは「そんなの結局はその人の気の持ちようで、研修を受けたからといって何か効果があるとも思えない」などと軽口を叩いていたのだが、受けてみるとなかなか気づきがあってよい研修だった。


今回の研修の講師は、Fさんという方で、「自立型人材」を育てることをキーワードに、諸々の活動を行っているらしい。自立型人材というのは依存型人材の反対概念で、自発的に問題発見をし、緊張感を持ちつつ自分と戦いながら責任を持って問題の解決法を見つけ、どんどん成長していく人材のことを指す。依存型人材は、上司に命じられたことだけをやり、責任の回避の仕方に汲々とし、目先の損得で動く、問題の発生にビクビクするなど世の中によくいそうな人材である。


自立型人材となるためには、その人の気の持ちようで変わる部分と、その人に対するマネジメントの仕方(され方)で変わる部分があるとのこと。特に後者の部分が面白かったのだが、「管理型マネジメントではダメで、メンタリング・マネジメントをしなければならない」とのこと。具体的には、見本を示すこと、相手を信頼して裁量を与えること、リスナーに徹して悩みを聞きながら必要な支援を惜しまないことがその三大要素であり、恐怖で人を動かすのではなく尊敬で動かさないといけない。何やら有名な山本五十六将軍の有名な言葉である「やってみせて 言って聞かせて やらせて見て ほめてやらねば 人は動かず」を少しソフィスティケートさせた感じである。もうちょっと突き詰めて考えれば、自立型人材を育成するためには、(見本を示す)自らが自立型人材とならなければいけないということであり、一生涯をかけて取り組まないといけないものすごく難しい課題。