信頼を得るということ

仕事というもの(仕事だけではないが)、一緒に働く上司・同僚・部下の信頼、カウンターパートの信頼があるのとないのとでは仕事の進め方やアウトプットの出し方に大きな差が出てくる。信頼があれば大雑把な方針だけ合意してあとは自分のペースで進められるところ、信頼がないと関係者が懐疑的なために逐一コミュニケーションを取る必要があり、合意形成に時間を取られるばかりか、重箱の隅のようなところを論われてその対応に奔走させられ、肝心な部分の対応がなおざりになることもある。


転職して、また一からこの信頼を築かなければならない状況になったのだが、実はこの信頼構築という作業、なかなか時間のかかる大変な作業であることに気づいた。これまで役所内の異動でも同様の信頼構築の作業はあったように思うが、この場合は既に多かれ少なかれ役所内の評判というものが先行して存在するので、一からの構築ではなかった。今回はまったく違うフィールドなので、この点が異なる。社内での信頼構築、そしてクライアントとの間の信頼構築、なかなか大変であるが、ようやく最近少しずつ両者の信頼度が上がってきたように思う。


ではどうやって信頼を築いていくか。一夜にして信頼度が上がる黄金律というものは存在しない。愚直に一生懸命努力し、よいアウトプットを出し続けることで、少しずつ信頼を積み重ねていくしかないのではないか。まあ技術的には、誰かを介在した伝聞情報で「あいつは信頼できる」「あいつは仕事ができる」などといったよい評判が伝えられると、相手はその情報を信頼しやすいという傾向はあるかもしれないが、それはあくまでも手段の話であって本質的な話ではない。