総理の緊急記者会見

16時に緊急記者会見ということで、いったい何を話すのだろうと注目。前回の総理の緊急記者会見といえば、安倍さんの突発辞任記者会見ではなかったか。結果、平成21年度からの道路特定財源一般財源化、道路中期整備計画の見直し、暫定税率を含めた揮発油税の税率見直しなどを内容とする7項目の提案を淡々と読み上げる内容だった。この内容、霞が関的(国交省的)にはものすごく踏み込んだ内容で、特に「道路特定財源の平成21年度からの一般財源化」と何気なく言っているが、歴代首相がずっと切り込もうと画策しながらも国交省と道路族の徹底的な抵抗にあって具体的内容を明言できなかったことである。

しかし、いかんせんタイミングがまずかった。野党に追い込まれてこのような提案をしても白旗を挙げたとしか見られず、足下を見られて更なるバーゲニングが行われてしまう。「たられば」の話になるが、暫定税率の問題が顕在化した段階でこのような大胆な提案をすれば、福田政権のリーダーシップを示し、国民の支持も得ることができ、野党も丸呑みせざるを得なかっただろうから、新しい政策を打ち出すタイミングの重要性について改めてまざまざと見せつけられた。個人的には、この福田さんの新提案の内容を野党も受け入れて早急に実行して欲しいと思う。道路財源に具体的にメスが入れば、他の特会制度もなし崩し的に改革せざるを得ないだろう。