女子レスリング

今回のオリンピックを初めてライブでテレビ観戦することができた。朝っぱらから盛り上がっていたのが女子レスリング。今日はまずは軽量の2階級で、伊調姉妹の姉の方と吉田沙保里が登場した。いずれもアテネオリンピックのメダルホルダーで、今回も金メダルの期待がかかっていた。

観戦をしながら驚いたのが、このレスリングという種目のルール。2分間のセットを3回行い、2セット先取した方が勝ちなのだが、この2分間という1セットの時間がまず短い。ちょっと試合が膠着するだけですぐにそのセットが終わってしまうため、とにかく攻め続けるしかない。そして、細かく得点を稼ぐことへのインセンティブが働くため、フォールド勝ちという本来のレスリングであれば求められる勝ち方がなかなか出にくくなってしまっている。次にひどいのは、1セットが得点入らずに終わった場合、レフェリーが袋の中からボールをピックアップし、ピックアップしたボールの色の選手が「攻め」、そうでない方が「守り」となり、ボールを拾われた「攻め」の方が8割くらいの確率で得点するというルール。割り切りと言ってしまえばそれまでだが、選手の能力以上に運が左右する仕組みになっているのはもはやスポーツではない。

こういう状況の中、特に吉田沙保里は圧倒的に強かった。今回のオリンピックは日本人がかなり活躍しており、後半戦もなかなか楽しみである。