市長経験者とお会いして

金曜日ということで早めに仕事を切り上げ、某政令市の市長をされていた方を囲んでの飲み会。色々と中傷記事なども飛び交う方だが、市政改革を成し遂げ、今や全国に数多ある自治体のロールモデルへと昇華させた功績はやはり大きい。実際お会いしてみると、物腰は大変柔らかく、自信と実績に裏付けられた言動は嫌みではない。反面、オーラみたいなものが感じられなかったのは、多弁のせいか。特に市政改革を実行するに当たっての肝に関心があったのだが、一つは改革の全体像を包含する大きな方向性を示す哲学があること、もう一つはいくつかの重要と考える施策について徹底してハンズオンでやり抜くことだと言う。特に後者については、とにかくしつこく毎日のように進捗の報告を求め、実際に成果を挙げることにより、直接その施策に関わっていない職員にも「こうすればできる」「こうすれば成果が挙がる」ということが分かり、市役所全体に徐々に自然と波及させることができるとのこと。

なお、現鳩山政権については、大きな方向性を示す哲学がないことについて懸念を持っておられた。鳩山さんの「友愛」というのは抽象的すぎるし、それが各閣僚に共有されているかといえばそうではないのが問題とのことである。