沈まぬ太陽

封切り日に沈まぬ太陽を見てきた。言わずと知れた山粼豊子の名作、そしてJALを糾弾する社会派の問題作である。結果論なのかもしれないが、何ともタイミングの良いときに映画化されたものである。当然ながらJALをはじめANAまでも協力を得られないため、飛行機が出てくるシーンはCGや張りぼてを多用しているようだ。また、最近のはやりで、こういう邦画の大作はテレビ局も絡んでいるものだが、どこも絡まずである。

映画の中身であるが、原作の良さを活かそうという努力を見せつつ、原作をさらにアグレッシブにデフォルメしており、過激さを増している印象。渡辺謙が主人公役というのははまり役で、さすがハリウッドスター、随所にある英語を話すシーンも問題なく、むしろ海外に派遣されている日本人の役をこれ以上にないほどうまく演じていた。

それにしても長い。間に休憩の入る映画というのは初めて見た。最後まで合計3時間半くらいか。