日経新聞の電子化って

日経新聞の電子版の配信が始まったということで、紙面上はもちろんのこと、色々と宣伝している。食わず嫌いしているわけではないが、登録していない。そもそも、紙媒体の読者にも購読料+1,000円を要求するというのはいったいどういうことだろうか?紙媒体の読者をなめているとしか思えない。

電子版単体の購読料が4,000円と紙媒体よりも安価なので、新聞社の全体戦略として紙媒体から電子媒体への誘導を図ろうとしているのかと疑いたくなるが、おそらく全国津津浦々の販売店ネットワークを前になかなかそんなことは公言できないし、そんなことを少なくとも短期的には考えていないだろう。電子メディア事業部的なものがあって、そこが中心となって電子版の事業計画を立て、新規読者からだけの収入では計画が立たないor単価が高くなりすぎるので、既存読者も取り込もうと考えたのが関の山だろう。普通、紙媒体の既存読者については、それだけ配達コストが削減できる(実際は固定費がほとんどだろうから無理だが)のだから「電子版に移行してくれたら購読料を1年間無料にしますよ」くらいのことを言うべきなのではないか。

ちなみに、紙媒体が4,400円であるのに対して、電子版が4,000円というのはボッタクリ過ぎである。値崩れを防ぐ必要はあり、それで1割引の価格設定としたのかもしれないが、流通コストがほとんどかからず、逆に通信費を読者側に転嫁するのであればもうちょっと値引いたプライシングで新規読者需要を刺激してもよかったはず。