私が愛した官僚たち

横田さんが書いた「私が愛した官僚たち」を読んだ。僕も横田さんにお会いしたことがあるが、特に財務省(出身)の若手と人脈を持っている方で、霞が関を中心に地道な取材活動を続けている。その集大成が月刊現代の「霞が関人事興信録」であり、この「私が愛した官僚たち」である。この本では、特に財務省などから政界に転じた人たちに焦点を当てて、国の役人という種族がどのような特質を持っているのか、なぜ我が身を捨ててそんなにも一生懸命働けるのか、どうして政界その他への流出が最近激しいのかなどの問題意識について、掘り下げて取材した結果をうまくまとめている。細かい事実関係の誤りはあるし、欲を言えばもう少し分析的な記述が欲しかったが、別に学者の著書でもないのでこれはこれでよいのだろう。役人出身者としてはなかなか面白い読み物であり、霞が関周辺では結構読まれているようである。


私が愛した官僚たち

私が愛した官僚たち