はるばるマートルビーチへ

午前中の全日空便で12時間かけてワシントンDCへ、そこからさらに飛行機を2回乗り継いでサウスカロライナ州にあるマートルビーチへ向かうというルート。幸い、この時期に、かつ、週の後半にワシントンDCへ向かう人はあまりいないらしく、飛行機は空いており、例によってあまり眠れないもののゆったりと過ごすことができる。文庫本を2冊読破し、さらに「涙そうそう」「地下鉄に乗って」と2本立ててで映画を見てしまった。どちらもハリウッド映画ではなかなか出会うことのない、心の機微をしっかりと描いたジンとくる映画であるが、最近、邦画の質がだいぶ上がってきたと思う。


空港の窓から眺めるワシントンDCはあいにくの雨。ニューイングランド地方は嵐らしく、ボストン便を中心に欠航が相次いでいる。僕の乗る南方便は時間どおりなので、航空券の払戻しや振替に殺到している人たちを尻目に悠々とトランジット。ただ、トランジットにもかかわらずもう1回セキュリティチェックを受けなければならないのは腹立たしい。今回はUSエアの便で、久しぶりに米系の航空会社の飛行機に乗ったのだが、日本のスチュワーデスに慣れきってしまった目には、相変わらずのスチュワーデスの適当さ加減、大雑把さにびっくりしてしまう。1時間強でノースカロライナ州のシャーロット(全米でニューヨークに次ぐ金融都市らしい)に到着、さらに小さな飛行機に乗り換えて30分強でようやくマートルビーチに到着。レンタカーの窓口のお兄ちゃんに「何でわざわざマートルビーチになんか来たの?」と尋ねられ、「ゴルフ」と答えたらかなりの納得顔。そう、マートルビーチはゴルフ場が70個以上もある全米有数のゴルフリゾートなのである。


マートルビーチでは、雨は上がっているもののどんよりとした曇り空。明日以降は晴れが続くらしいので期待したい。今回の宿は、市の北方にあるマリオット。ここも空いているのか、一人客にもかかわらずオーシャンフロントの2ベッドルームの部屋をあてがわれた。リビング・ダイニング・キッチンに加えて、寝室と風呂・トイレが2つずつと日本の家よりも広いこのスペースを一人でどうやって使いこなせというのか。さっそく、売店に軽い夕食を調達に行ったところ、レジのお姉さんから「何でわざわざマートルビーチになんか来たの?」と、先ほどのレンタカーのお兄ちゃんと同じ質問。よほど自分の住んでいるところに自信がないのだろうか?また「ゴルフ」と答えたところ、「I understand. That explains everything.」と笑顔。いい表現だなと気に入ってしまった。


日付変更線をまたぐ長い1日だったが、長旅で固くなってしまった筋肉を大きな風呂に浸かってほぐした後、爆睡。