簡単に、単純に考える
棋士の羽生さんの書いた「決断力」が面白かったので、羽生さんと各界の著名人との対談集である「簡単に、単純に考える」を読んだ。将棋に臨む羽生さんの姿勢や思考過程を対談形式でまとめており、内容的には「決断力」と重複する部分が多いが、対談相手の住む世界との関連が明らかになる過程で、羽生さんの考え方が色々な分野で普遍的に通用するものであることが明らかになっていく点が面白い。羽生さんが直感的に大部分の選択肢を捨てて、3つほどの差し手を抽出し、それらを比較考量して最良の一手を指すという仮説思考的なアプローチは、多分に社会生活一般に役立つものであるが、羽生さんの主張を学びながら、仮説の精度を上げるためには日々の精進が大事だということを再認識させられた。
- 作者: 羽生善治
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2004/10/02
- メディア: 文庫
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