チームバチスタの栄光

風邪で体調が最悪の中、どうしてもこなさなければならない面会が1件あり、渋谷へ。往復が相当辛かったが、何とか要件をこなし終える。体調が悪いときほど、正常なときのありがたさを実感するのである。


外出案件以外はベッドに伏せっており、静かに読んだのがベストセラー「チームバチスタの栄光」。医療ものはいまいち苦手なので避けていたのだが、面白いという評判しか聞かないので文庫化を機に買い溜めてあった。たしかに評判どおり面白い。主人公である探偵役の落ちこぼれ内科医の田口と、彼とコンビとなって事件を解決する変人の医系技官の白鳥のキャラクターの描写が何よりも素晴らしい。難易度の高い心臓手術であるバチスタ手術の成功事例を次々と重ねていくチームバチスタが直近で3件連続して失敗し患者を死なせてしまった理由を突き止めるために田口が病院の内部監査員として登用され、途中から白鳥が加わるというストーリーなのだが、二人が関係者へのインタビューを通じて犯人をあぶり出していく過程が何とも爽快でどんどん引き込まれていく。読後、今までどうしてこの本に手を出せなかったんだろうと後悔。人間、先入観に縛られてはいけない。

チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)

チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)

チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600)

チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600)