会社の品格と女性の品格

藤原先生のベストセラー「国家の品格」以来、新書は品格ばやりだが、正月に2冊の品格本を読んだ。1冊は役所時代の後輩Tから薦められた「会社の品格」である。リンク&モチベーションの小笹さんの著書。最近、会社ぐるみの不祥事が増えていることから会社の品格が問われているという前提で、会社の品格とは、組織の品格、上司の品格、仕事の品格、処遇の品格という4つの観点から評価すべきとのこと。個人的には、特に上司の品格の章が面白かった。品格のある上司の理想像とは、物事を色眼鏡で見ない目、数値化できない事柄でも鋭い嗅覚で判断する鼻、コミュニケーションをきちんと行う口を持ち、マイナス情報にもきちんと耳を傾け、頭を使って主体的に判断をする。また、他部署と連携協力を厭わない手を持ち、現場にきちんと足を運び、腹をくくってリスクを取ることを厭わないのだという。なかなか面白い本だったが、前著「モチベーション・リーダーシップ」の方がよかった。

「女性の品格」言わずとしれた昨年のベストセラーである。最初から期待値が高かったのがいけないのかもしれないが、読み始めて何だかがっかりしてしまった。著者の考える品格のある女性像の条件をつらつらと60以上挙げて説明しているのだが、何だか内容が当たり前すぎるというかチープ。「約束をきちんと守る」「挨拶ができる」「よいことは隠れてする」「贅肉を付けない」などなど。だから何?という感じ。どうして世の中でこれほどこの本が賞賛されたのかが最後までよく分からなかった。

会社の品格 (幻冬舎新書)

会社の品格 (幻冬舎新書)

女性の品格 (PHP新書)

女性の品格 (PHP新書)