最後の陪審員

これも休み中に読んだ本。ジョン・グリシャムの最新作である。かつてのリーガルサスペンスの大家の面影がどこへ行ってしまったのか(それとも小難しい本はアメリカでは売れないのか)、最近はどうも作品の質が軟派になっている。今回は小さな町の若きローカル新聞社の社主が地元のローカルなマフィアのぼんぼんが起こした殺人事件を巡って、様々な嫌がらせや脅迫を受けながらも報道を続けていくというストーリー。ストーリーそのものは何だか平板だったし、エンディングも雑だったが、ディープサウスの根深い人種問題を理解する上でなかなか面白かった。

最後の陪審員〈上〉 (新潮文庫)

最後の陪審員〈上〉 (新潮文庫)

最後の陪審員〈下〉 (新潮文庫)

最後の陪審員〈下〉 (新潮文庫)