ルワンダ事情

役人時代の先輩でルワンダにいるMさんが日本に一時帰国したので、彼を囲む会を後輩Tが企画してくれた。「ルワンダの涙」などの映画で、内乱が絶えない国というイメージがあるが、それは昔の話で、今はアフリカで一番治安がよい国なのだという(隣のケニアは現在最悪の状況)。しかも、電気も水道も道路も光ケーブルもきちんと整備されており、それはシエラレオネよりもだいぶ近代的である。印象的だったのは、「アフリカの開発を考える場合、一番大事なのは治安」というMさんのコメント。ルワンダは内乱が終結した直後から、ヨーロッパ諸国や中国からの支援が集中しているらしい。援助する側としても援助の成果が見えやすく、しかも最貧国の復興に尽力しているというイメージを創りやすいので、いったん治安が確保されればどんどん投資してくるのだという。むしろ最近はむしろルワンダ政府が援助慣れしてしまっているのが問題となっているとのこと。

それにしても、今回痛感したのはマスコミの報道などを鵜呑みにしたステレオタイプ的な物事の理解は避けなければならないということである。意識はしてはいることだが、情報量が少なければ少ないほどそういう傾向になりやすいので、気をつけなければならない。