官僚批判

ゆとり教育で有名な寺脇研さんの著書「官僚批判」を読んだ。ご自身で「成功でもなく失敗でもないキャリア」と言っているが、局長手前の審議官級で退官というのは傍目からの評価ではまさにそのとおりだろう。本書は、寺脇さんの30年の役人生活を若かりし日から退官までを辿った自叙伝である。題名とは裏腹に、どぎつい霞が関批判というものはなく、どちらかというと、サラリーマン化している官僚一般を憂えている。若干自己弁護的な記述が鼻につく(自叙伝はそういうものだろう)が、一人の文教官僚のキャリアを俯瞰できるという点は面白く、官僚に関する問題意識については共感できるので、面白く一読させてもらった。

官僚批判

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