平井コーチ

録画してあったNHK「プロフェッショナル」を見てて感心したのだが、北京オリンピックでの北島の金メダル、中村の銅メダル獲得を支えた平井伯昌というコーチはすごい。もちろんオリンピックのメダリスト2人を育てたという結果だけでもとてつもなくすごいのだが、むしろすごいと思ったのはそのプロセス。徹底したビデオ分析、選手のその日その日の体調や強化ポイントを勘案した練習メニューのカスタマイズなどは、オリンピックレベルであれば当然のこととして、彼が重視しているのが選手の精神面のコントロール。どんなスポーツでも同じなのだろうが、世界のトップレベルの選手の能力の差はわずかであり、ちょっとした精神面の好不調が雌雄を決するのだろう。平井コーチはそのことをよく知っていて、もう宗教がかった世界のようにも映ったのだが、北島にも中村にもまるで催眠術をかけているかのように試合当日に120%の力を出し切れるように精神状態を高めていく。おそらくその根底にあるのは、北島、中村の平井コーチに対する盲目的な信頼であり、どうやってそこまでの信頼を獲得できたのかぜひ学びたいところ。やはり選手に対する盲目的な愛が大前提なのだろうか。