奇跡の緊急着水

アメリカでNYのラガーディア空港を離陸したUSエアの双発機がダブルバードストライクで一時に両方のエンジンがやられ、ハドソン川に緊急着水、全員が無事に救出されたというニュース。空港も飛行機もバードストライク対策を一生懸命している中、片方がやられることは間々あっても、両方が一緒にやられるというのは確率的に相当低いのではないか。アメリカではおそらくCNN始め各チャンネルがずっと報道し続けているのだろう(まあオバマ大統領就任までだろう)が、日本でも大きなニュースになっている。ジェット機の時代になって死者・負傷者の出ない飛行機事故というのは久しく聞いておらず、いつも離陸前に説明される緊急胴衣の付け方や着水時の脱出方法は単なる気休めだと思っていたが、実際に役に立つこともあるのだと分かると真剣に説明を聞く気にもなる。

今回、機長の機敏な判断と最後の乗客が脱出するまで自分が飛行機に残りパニックを鎮めつつ機長の責任を果たしたということがマスコミが報じるとおりに全員無事だったことの勝因なのだろう。おそらく機長本人は当たり前のことを当たり前にやったと言うのだろうが、なかなかこのような有事の際に精神状態を平静に保ってマニュアルどおりに行動できる人は世の中にいない。久しぶりに勇敢な行動を取るプロフェッショナルのニュースを見て、この世の中もまだまだ捨てたものではないな、自分も(人の命を預かる仕事をしているわけではないが)そうあらねばならないなと考えさせられた。それにしても素晴らしい。