丸亀製麺

最近我が家のプチブームとなっているのが、先日も行った大崎のThink Park。大崎ではThink Parkの他にもソニーの工場跡地などを活用した大規模な再開発が行われており、我が家の不動産価値という観点からは我が町と隣町の都市機能の発展はなかなか嬉しい。天気も良く、散歩がてらりんかい線で一駅の距離をブラブラと歩いて行った。

このThink Parkにはなかなか興味深い食べ物の店が何店か入っているのだが、今日はその中の丸亀製麺へ。都内でも積極的にチェーン展開しているうどん屋さんである。本場の高松にあるうどん屋さんと同様に基本セルフサービスで、ベースとなるうどん(温・冷の別、釜揚げの選択など)を注文し、あとは自分の好みに応じてトッピング(かき揚げなどの揚げ物、いなりなど)を取っていくというスタイル。大根おろしを注文しても客が自分でおろすというきわめてローコストオペレーション志向の店である。以前、高松へ行った際に、山越うどんといううどん屋さんのオペレーションの素晴らしさに感動したものだが、それを都会仕様にカスタマイズしたような感じ。休日にも関わらず、土曜日出勤している会社員、家族連れ含めて賑わっており、回転もなかなかよい。

何がそんなにも客を惹きつけているのかということだが、まずは当然ながら値段の割にはなかなかおいしいという点があるだろう。実際、うどんのコシ、だし汁ともになかなかのものである。ただ、コストパフォーマンスだけではその辺の立ち食いそばとそんなには差別化できない。丸亀製麺にはもう二飜あるのである。一つは厨房のつくりの工夫により、店頭にもうもうとうどんを茹でる湯気とともに、おいしそうな匂いが立ち上っており、潜在客の視覚・嗅覚に訴えかけ、思わず「今日はうどんを食べようかな」と他の店と迷っている客に最後の一押しをして顕在客にしてしまう点が挙げられる。もう一つは、トッピングの種類が多く、客が自分で選んで自分のうどんをカスタマイズできる楽しさを与えている点が挙げられる。この楽しさがどれくらい客に訴求するのかよく分からないが、少なくとも「決められたメニューを与えられている感」をうまく「自分で特別メニューを作っている感」に転換させることができており、好奇心旺盛な個性重視派のみならず、リピーターも飽きさせずにつなぎ止められているのではないか。