リスクを取らないとメダルはない

女子モーグルを見ながら思ったこと。上村愛子の滑りは決して悪かったわけではない。だが、金メダルを狙いに行く滑りというよりは、何とか3位を確保する滑りのように映った。メダルを欲しいということを公言していたので、それが逆に無意識的に保守的な滑りへつながってしまったのだろうか。結果として、銅メダルにも届かなかった。上村以降に2人が結果的に転倒してしまったわけだが、彼女らは金メダルを狙って一か八かの積極的な滑りをしていた。勝負事というのは、圧倒的な力量差がない限りは、得てして守りに入ってしまった時点で負けである。

ただ、今回メダルが取れなかったからといって、上村愛子の日本の女子モーグル界への貢献度の大きさはいささかも逓減するものではない。これで引退なのかもしれないが、本当にお疲れ様だった。