コーポレートCMの効果はあるのか

特定の商品やサービスの訴求を目的とするのではなく、企業イメージを向上させる目的で流れるコーポレートCMがある。このコーポレートCMで、今回、オリンピック番組で流れているドコモのCMが秀逸である。バンクーバーの景色とZARD「負けないで」を使い、チーム日本を応援する内容。ちょっとコテコテ感はあるが、オリンピックだから許される程度に抑えられている。CMのほぼ最後までそれがドコモのCMであることを意識させない点がなかなか憎く、一番最後に「バンクーバーの日本選手に応援メッセージを送ろう、byドコモ」と来て、初めてドコモのCMであることが分かる。

こういうコーポレートCM、費用対効果が不明確なだけにある程度キャッシュに余裕のある企業しか流すことができないが、このドコモのCMのように、表向き企業の色気なく純粋に日本選手の活躍を応援しているようにうまく表現されると、間違いなくその企業に対する一般的イメージは上がり、中長期的な対競合の選好性の向上をもたらす。繰り返しになるが、費用対効果がよく分からない点において、投資を躊躇してしまう露出方法である。