ニューヨークランデブー

朝方、モーテルでダラダラと過ごした後、またマンハッタンへ戻るべく、Kとルートを研究。研究の結果、ホテルの無料送迎バスでラガーディア空港まで行き、そこから路線バスで地下鉄の駅へ向かい、地下鉄でタイムズスクエアを目指すルートが一番安価ではないかという結論に至る。無料送迎バスの運転手に「$20強払ってタクシーで行った方が早くて便利だ」と言われながらも空港行きを強行し、うまいこと路線バスを拾うことに成功。ただ、バスの窓の外をよくよく見ていると泊まっていたモーテルのすぐ横に路線バスのバス停が・・・。「まあ、細かいことは気にしないようにしよう」と二人で確認する。途中、信号で前の車がエンストを起こし、バスの乗客が3人ばかり降車してその車を路肩に寄せる作業を手伝うというハプニングがありながらも、無事に地下鉄駅に到着、スイスイと都心に戻ることができた。


昨日たどり着けなかった「萩」を再度攻めてみようということで、今回は入念に位置を確認してからアプローチ。あらかじめ控えていた住所までたどり着き、「萩」の看板まで見つけたものの、なぜか店自体が見つからない。同じ住所に「SAPPORO」という名前の日本料理屋があったので、「単に名前が複数あるだけでは」と善意に解釈し、そのまま突入。念願のラーメンを注文したのだが、出てきた代物はどうもあまりおいしくない。日本で同じ程度の味のラーメンを出していたら確実に潰れてしまうだろうと思われる。後ほど確認したところ、「萩」と「SAPPORO」は同じビルの1階と地下1階にある別の店(まぎらわしい・・・)で、ニューヨーク在住日本人の間では、両者は雲泥の差という認識で一致しているとのこと。


K共々、意気消沈しながらタイムズスクエア付近にある「Scarlatto」という名前のイタリア料理屋へ移動し、ニューヨークに留学滞在している役所の後輩たち3名と後輩Hの奥様と再会。この店はHの奥様のチョイスで、なかなかよさげな雰囲気(実際、ティラミスは美味だった)。偶然にも今日が誕生日のKの誕生日会と、僕の壮行会を開いてもらった。皆(当たり前だが)留学生活をエンジョイしているようで何よりである。色々と話しているうちに他の客は誰もいなくなり、店員から「早く出てくれ」という暗黙の催促がかかり、退店。まあ、短い時間ではあったが、後輩たちとよい時間を過ごすことができた。


イタリア料理店からペンステーションまで歩いて移動しそこからアムトラックでワシントンDCへ帰還というルート。またまた驚いてしまったのだが、すべての列車について、ペンステーションからの発車番線が発車時刻直前まで決まらない!仕方ないので、乗客は皆狭いコンコースにある電子掲示板の前で発車番線が決まるのが今か今かとたむろしているのだが、「ワシントンDC行きは10番線」という放送があったとたんに10番線に降りるエスカレータに乗客が殺到する。当然ながら発車時間までに全部の乗客を乗せ切ることができず、列車は出だしから遅延。何でこんな訳の分からん仕組みになっているのかしばらくKと議論したのだが、「ホームは薄暗いので、早く乗客を降ろすと、何か犯罪に巻き込まれる可能性があるのではないか」「コンコースにある売店の売り上げを増やすためではないか」などなど推測したものの、正解は未だ不明。単にロジスティックスが破綻しているだけなのかもしれない。結局、20分遅れでワシントンDCのユニオンステーションに帰着し、行きと逆のルートで地下鉄を乗り継いでK宅まで無事に帰還。丸二日間のショートトリップだったが、ニューヨークで色々と濃密な時間を過ごせた印象である。