オーバーアチーブ
「オーバーアチーブ」という新刊本を読んだ。上司や顧客の期待を上回る(オーバーアチーブ)成果を挙げる人材(ハイパフォーマー)が少なからず存在することに着目し、彼らはどのように考え、どのように行動することでオーバーアチーブしているのかを分析している。その上で、そのようなハイパフォーマーとなるべく自己研鑽を積むためにはどうしたらよいか、また、ハイパフォーマーを育てるためにはどうしたらよいかという点にも言及している。この本のコアとなるのは、ハイパフォーマーの三要件として、(1)気概、(2)着眼・解の導出力、(3)チームへの影響力を挙げ、分かりやすく整理しているところ。気概というのは高い志、結果へのこだわりといったことを含む概念であり、着眼・解の導出力というのは正しい視点から素早く問題を解決する能力をいう。これらに加え、高いコミュニケーション能力でチームによい影響を与えるのがハイパフォーマーが共通して持っている要件なのだという。
全体を一読してみて、筆者の言いたいことはそのとおりだと思うのだが、それぞれの概念が抽象的なせいもあり、深掘りの浅さが目についた。一例では、気概の高め方としてキャリアプランを作ることをいきなり唱っているのだが、どうしてキャリアプランなのかの説明があまりなく、腹落ちしなかった。簡潔な説明を心がけたのかもしれないが、もう少し全体をきちんと説明してほしかった。
- 作者: 古田興司
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2007/05/25
- メディア: 単行本
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