さらばドイツ

短い滞在で、かつ、ほとんど仕事だったため、あまり歩き回われなかったが、自分で得た一次情報からドイツに対する自分のこれまでの印象を変えるには十分な滞在だった。ドイツへ来る前は、ドイツ人に対しては真面目で正確、ドイツという国自体に対しても面白みのないちょっとばかり暗い国という印象を持っていたのだが、それらがよい意味でガラッとひっくり返された。ドイツ人はたしかに真面目だが、さすがに成熟したヨーロッパの国だけあって、何ともワークライフバランスがきちんとしており、真面目=長時間仕事をするという日本人的考え方には収まらない人生に対する真面目さを感じた。また、ドイツという国も街並みの美しさ、田園風景の素晴らしさには感動した。日本は大戦の敗戦ショックが尾を引いて、どちらかというと歴史を否定している場合が多々あるが、ドイツの場合は二度も大戦に負けているにも関わらず、臆することなく自分たちの歴史を大事にしており、それが街並みの美しさにつながっているように思った。今度はドイツ語を勉強して、ぜひゆっくりと訪ねてみたい。


ドイツはアメリカと違って、出国審査がある。といってもパスポートにスタンプを押してもらうだけなのだが。これは日本と一緒か。何か妻におみやげをと思って、空港内をブラブラしたのだが、はたと何も買いたいものがないことに気づいた。ブランド物はユーロ高のお陰で日本で買うのとそんなに値段が変わるわけではなく(逆に高かったりする)、食べ物も日本でも手に入るクッキー類の類が並べてある。結局、何も買わずじまい。覚悟はできていたが、帰りのルフトハンザも相当の苦行。空港で食べて機内食はスキップすべしという戦略は成功したが、今後、絶対に日本路線でルフトハンザは乗るまい。