東芝の英断

次世代DVD規格を巡ってソニーを中心とするブルーレイ陣営と東芝を中心とするHD-DVD陣営がまるでベータ対VHS戦争の再来かのようにつばぜり合いをしてきたが、意外と早く雌雄が決し、東芝が撤退することとなったらしい。ソフト会社が続々とブルーレイを支持することになったのがその要因で、ベータのときの反省を踏まえたソニーが今回はきちんと早くからソフト会社の取り込みに動いた結果なのだろう。それにしても、泥仕合になる前に東芝が素早く撤退を決断したのはなかなかの経営判断なのではないか。きっとこれまでの投資は相当なものなのだろうが、それをサンクコストとしてあっさりと(でもないのかもしれないが)処理し、将来の尻すぼみを冷徹に受け止めてサッと退くのは簡単にできそうでなかなかできることではない。