山田日登志氏

今日のNHK「プロフェッショナル」の主人公は工場再生請負人の山田日登志さんという方。日本全国の工場に乗り込んでいって、ムダを明らかにして、効率化策を提案し、最終的には現場の職員が主体的に更なる改善に取り組んでいく土壌を作っている人である。業務改善(BPR)を端緒として現場の意識改革をしているのであるが、見ていて参考になる部分がとても多かった。ただ、残念だったのが番組では山田さんのビジネスの肝心の部分が映っていなかった(当たり前か)。一番興味があったのが現場の意識改革を行っていく際の手練手管。番組では「山田さんが乗り込んでいくなり現場に緊張感が走って主体的な取組が始まる」的な表面的な描写だったが、自分の実体験からも一人の外部者のカリスマだけで現場が主体的に動き始めるとも思えず、最初は取組に否定的でかつ職人肌の人が多い現場を動かすためにどのようなテクニックを有しているのか、それらのテクニックは汎用性があるのかそれとも工場ごとにカスタマイズする部分が相当あるのかといった点をチラッとでも見せてほしかった。もうすぐ70歳のこの人が現役バリバリで全国を行脚しているのを突き動かしているのは現場力が日本を支えるという強い信念なのだろうか。明らかにお金ではない。