世界一周へ出発

今日からしばらく仕事と休暇で海外である。しばらくヨーロッパに滞在し、その後アメリカに渡って帰国するという世界一周の旅程。昼前出発のパリ行きの全日空便だったので、10時前に成田に到着し、いつもどおりにチェックイン。出国審査のところで審査の自動化(自動化ゲート)という面白そうな取組をしているので、登録手続をしてからさっそく機械で出国審査をしてみた。パスポートの写真があるページをスキャンし、腰あたりまでがガラスで隔離されたブースの中に誘導され、その中で両手の人差し指の指紋で本人認証を行い、確認が取れたら搭乗ゲート側の扉が開いて出国審査完了となる。指紋を国の機関に登録するのは気持ち悪いが、別に悪いことをする予定もないので、利便性の方を選択。自動化ゲートは基本的に空いているので、混んでいる従来の出国審査窓口を尻目にスイスイと通過できるのはなかなか快感である。

問題はこの後発生した。ラウンジで待っていると、「パリ行きは機材トラブルのため出発時間が16時に変更になりました」旨のアナウンスが流れている。聞き間違えかなと思い、カウンタに確かめにいくと聞き間違えではなく、「機材変更が必要になったので機材のやりくりの関係で16時出発になる」とのこと。中途半端に修理した機材で飛ぶよりは、機材を丸ごと交換してもらった方がたしかに精神衛生上ありがたい。ただ、今回パリは単なる経由地であり最終目的地はドイツ。いきなり5時間の大幅遅延ということで、振替便の調整をしてもらったところ「振替はもう無理。パリ便をこのまま待ってもらうのが一番早いが、当日はもう乗り継げる便がなく、パリで1泊してもらうしかない。翌朝の最初の便であれば9時に最終目的地に到着できる。宿泊はこちらで手配させていただく」とのことだったので、その選択肢を選ぶことにする。隣で地上係員に怒鳴っている客もいたが、そんなことをしてもまったく生産的でないので、こういう場合は現実を所与のものとしてきちんと受け止めて、その中で最大限何ができるか、どのような楽しみがあるのかを前向きに考えるべきだと思う。空港内のレストランで使用できる3,000円分のミールクーポンをくれるので、自分のお金だったら絶対入らないであろう寿司屋で寿司を堪能できるなどの楽しみもあるのだ(小さい?)。

16時のリスケジュールは正確で、時間どおりに出発。現地時間の22時頃にパリのシャルルドゴール空港到着。現地地上係員の案内が不親切なものの、何とか空港近くのビジネスホテルにたどり着くことができた。予定外のパリ泊である。