プラハの春

quechee2008-04-19

週末は仕事がないので、自主的エクスカーションでプラハに足を伸ばす。旧共産圏に足を踏み入れるのは初めてである。プラハの空港に到着すると、何とも閑散としたさびしい雰囲気で、偏見かもしれないがまだかつての名残りがある印象。英語の表記があるものの、案内も不親切で、どこでダウンタウン行きのバスチケットを買ったらよいかなど基本的なところから迷ってしまう。EU加盟国のくせに独自通貨の「コルナ」を使っているところも気に入らない。空港でも街中でも両替商がたくさんおり、彼らの既得権を守っているだけではないのか。そもそも2,000コルナと言われても咄嗟に貨幣換算ができない!

言葉も分からない初めての地に来るのにほとんど下調べせずに来る方も悪いのだが、そんな中、気を取り直してバスと地下鉄を乗り継いで市内へ。人々の姿を見る限り、やはり東欧で、ドイツに比べると所得水準がだいぶ低い印象だが、噂どおり女性はきれいな人が多い。話している言葉がドイツ語以上にまったく分からない(ドイツ語も分からないが少なくともドイツ語を話しているのは分かる)。まずは有名なモルダウ川、プラハ城、カレル橋の風景が見てみたいということで、地下鉄を降りる。駅員に質問しても不親切なのは民営化前のJRと同じということなのだろうか。名所にたどり着くまでにかなりフラストレーションが溜まったが、モルダウ川岸に着いたとたんそんなフラストレーションもいっぺんに吹き飛ぶような光景が待っていた。写真を撮っても、目の前の雰囲気を表現できないのは他の世界遺産と同じである。素晴らしいのは一番有名な景色だけではなく、街全体の雰囲気もいかにも昔ながらのヨーロッパという感じで日本には決してないもの。しばらく旧市街を歩き回ってプラハを堪能させてもらった。

これだけ素晴らしい観光資源を持って、街並みも一生懸命維持しているのに、ソフト面のインフラが悪すぎる。街を観光客から防御する上ではそのような作戦を取ってもよいのかもしれないが、どうみてもチェコは外貨が欲しい様子。であれば、観光資源の上に胡坐をかかずにもう少し観光客フレンドリーな取組を進めるべきではないか。どうも一昔前(今もそんなに変わっているわけではないが)のどこかの国とダブってしまう。