定額給付金

最初全国民に一律給付するという話が、所得制限を設けるということになるなど二転三転していたお粗末な総合経済対策の一対策の概要が徐々に明らかになってきた。税金をたくさん納めている立場としては、経済対策を講じるにしてもちゃんと景気が浮揚するように有効活用して欲しいが、今回のこの定額給付金ではとてもではないが景気浮揚効果があるとは思えない。1人当たり1万数千円配っていったい何をしたいのか。せめて給付を現金ではなく買物や飲食にしか使えない振興券とし、かつ有効期限をつけるとか一工夫してほしいもの(とは言っても金券屋に出回るのだろうが)。

それにしても、有力な案となっている「自治体が申請者の所得を把握するのは大変なので、高額所得者には受け取らないよう呼びかける」というのも何ともお粗末。世帯収入1,500万円というボーダーを考えているようだが、全世帯のうち世帯収入1,500万円以上というのはおそらく5〜10%程度なのではないか。コストをかけてこの層に受け取らないよう呼びかけ、さらに各自治体で確認するコストをかけるよりは、全世帯に機械的に配布してしまった方が実は安く上がったりするのではないか。お金持ちの中には数万円をもらうために手間をかけて市役所の窓口に来ない人もそれなりにいそうな気がする。