31歳

31歳の市長が誕生したというニュースはびっくりである。しかも政令市。首長の被選挙権は30歳以上からだから、この最年少当選記録を塗り替えるのは今後なかなか厳しいのではないか。新市長ご本人の才覚はよく分からないが、いったい千葉市民が何を考えて投票を行ったのかが興味深い。選挙権を持った市民の大半がこの新市長よりも年長者だが、「経験はまだ少ないけれども、この若者はなかなか見所あるから彼に千葉市の将来を託してみよう」と個人に対して積極的に考えて投票したのか、「対立候補はいかにもよくないから、消去法で彼だ」と消極的選択を行ったのか、それとも、「自民党民主党だったら、今回は民主党だろう」と党派で選択したのか。新市長には申し訳ないが、候補者本人できちんと選別されたというよりは党派で選択されたのではないかと思う。圧倒的な若さは年長者にはネガティブに働くだろうし(おばさまは別?)、若者にはポジティブに働くだろうしとうことで投票者構成を考えると必ずしも彼にとって有利ではなかったはず。まあ選挙民の投票行動がどうであれ、当選してしまえば官軍か。

次なる心配は、彼が千葉市役所という大きくかつそんなにモチベーションも高くないであろう組織をきちんとマネジメントできるのかということだが、まずは市役所の長老の声に惑わされず、きちんとした経営陣を揃えるところが大きなポイントだろう。まだまだ失敗が許される年齢(もちろん首長ともなるとそれなりの責任も発生するが)でもあり、どんどん攻めの行政を展開してもらいたいもの。