カジノへGO

quechee2009-09-09

立派なフルキッチンのついたコンドミニアムに滞在ということで、極力ジャンキーな食べ物は避け、野菜中心の健康的な食生活を目指している。便利なもので、アメリカのスーパーでは、料理が苦手な人向けのありとあらゆる商品が置いてあり、サラダを作るにも既にカットされているパックと、お好みの追加品(僕の場合はオリーブとかマッシュルームとかコーンとか)、ドレッシングを買えば包丁を握ることなく簡単にできてしまう。できればビニールなど日本製品のようにユーザーフレンドリーにしてもらえるとありがたいのだが、そこまで無精しても仕方ないか。しまったと思ったのは、かつて留学時代に作った「セイフウェイ・カード」を日本に置いてきてしまったこと。これがあれば、様々な商品についてディスカウントが享受でき、結構な節約になったのだが、残念である。

昼間は涼しい部屋でESPNを見たり、読書などをして、また夕方からゴルフへ。この生活、結構いいかもしれない。時差ぼけも抜けて元気なので、夜はちょっと気になっていたカジノへ行ってみた。ラスベガスとは比べるべくもないが、ネイティブ・アメリカンの収入源としてアリゾナにもカジノがある。スコッツデールにあるのは、その名も「カジノ・アリゾナ」。アメリカのカジノは日本のギャンブルとは勝手が違うのか、これまで勝った試しがないが、昨年、韓国のカジノへ行った際にブラックジャックで大勝ちした成功体験を背に、今回こそこれまでの負けを取り返してやるぞと意気込んで乗り込んだ(こういうのはたいてい空回りする)。平日にも関わらず大賑わいで、まるでフェニックス中の人が集結したかのような熱気である。きっと他にレジャーがなく、日本の地方都市のパチンコ屋状態なのだろう。

最初っからブラックジャックのテーブルに座るのもちょっと気が引けたので、まずはスロットマシーンで運試しをすることにした。あれよあれよという感じで成田で両替した貴重な現金がどんどんスロットマシーンに吸い込まれていくのはある意味爽快でもある。最後の20ドル札を投入し、「ブラックジャックへ最初から行っていればなあ・・・」と半分後悔しつつ、横目でATMの位置を確認しながら続けていると、何と突然ジャックポットで1,000ドルが当たってしまった。当たったという現実感がないままに、大音響とともにすぐに係員が2人やってきて、その場で現金で100ドル札10枚をいただいた。周りの人たちからは「Congratulations!」と祝福の声をかけられ、すごいことになったなあとようやく実感が沸き始めた。でも嬉しいというよりは、小市民の性で、100ドル札10枚もらったはいいけれども、日本みたいに預金できないし、アメリカではなかなか100ドル札を受け取ってくれないし、どう処理しようかとしょうもない心配をし始める始末。

「今日はついているかも、いやファーストクラスにアップグレードされた時点から今回の旅行はついているのだ」と自分を洗脳しながら、たくさんの軍資金を手に目当てのブラックジャックへ移動。気が大きくなっているので、最低賭け金10ドルのテーブルを選んでしまった。序盤は、僕よりも大きな金額を賭けている先客が2人いたので、ディーラーも僕みたいな雑魚ではなく彼らをマークしており、彼らに隠れるようにコバンザメ戦法でコツコツと小さく稼ぐことができた。しかし、彼らが負けて順番にいなくなり、そしてディーラーも交代したのが運の尽き。コバンザメはコバンザメである限りは安泰なのだが、ディーラーとの真っ向勝負になってしまうとどうしようもない。100ドルから最大400ドルくらいまで増やしたチップがあっという間になくなってしまった。ここは「100ドルで結構遊ばせてくれた」と前向きに考えるべきなのだろう。ブラックジャックをするときは、たくさん賭ける人がいるテーブルを選ぶこと、客が自分一人になったらすぐに撤収することというのが今日の教訓。

最後に、もう100ドルスロットマシーンに突っ込んで、それで引き上げようと決意したら小当たりを繰り返し、また300ドルくらいに増えた。差し引き1,000ドルくらいの勝ちである。おそらく、通算するとアメリカのカジノにはもうちょっと突っ込んでいるはずなので、預金していたものをだいぶ返してもらったくらいの感覚だろうか。まあ、あぶく銭なのでとっとと使ってしまおう。