セドナ訪問

quechee2009-09-10

少しは遠出もしてみようということで、コンシェルジュに薦められたセドナという地域へ行くことにした。彼女曰く「赤岩群が名物だが、グランドキャニオンよりも落ち着いていてよい」とのこと。グランドキャニオンは留学時にメジャーな南壁もマイナーな北壁も、更には渓谷下りもというようにてんこ盛りで攻略済だったので、素直にアドバイスを受け入れてセドナへ行くことにした。スコッツデールからは車を北方へ2時間ほど(距離にして150マイルくらい)走らせたところ。フラグスタッフというグランドキャニオンの入口にあるアリゾナ高原都市(海抜2,000m強)のちょっと南である。

これまでのアリゾナ来訪の南限がそのフラグスタッフだったこと、フラグスタッフという街自体に好印象を持っていた思い出があったので、まずフラグスタッフまで行ってフリーウェイ走破記録をつなげてからセドナへ南進することにした。途中、相当暇なのか何台ものパトカーがねずみ取りをしており、かつ結構なドライバーが捕まっていたが、75マイル制限で捕まるというのはいったいどのくらい飛ばしていたのだろうか。そういう僕もフラグスタッフ到着寸前にパトカーに追いかけられて「何で?」と思い一応路肩に寄ろうとしたが、そのパトカーが追いかけていたのはもっと前の車でホッと安堵。

スコッツデールからフラグスタッフへは、アップダウンがありながらも基本的には何もない砂漠とサボテンの中をずっと緩やかに登っていく道なのだが、遠方にはアリゾナらしい赤岩群が見えたりして景色は雄大で飽きることはない。フラグスタッフの周辺までくるといきなり緑が豊富になり、雨が降る南限がよく分かる。フラグスタッフは何でか分からないがなかなか雰囲気の良い街である。高地にあること、アリゾナ大学の分校がある大学街であること、それに加えリゾート産業で成り立っているということなどが影響しているのかもしれない。日本の軽井沢みたいと言ったら言い過ぎか。かわいい建物のスターバックスがあったので、そこで少し休憩してからセドナ攻めを開始することにする。

しばらくは来た道(I-17)を戻って、そこから東方向へ枝分かれする89号A線に乗り換える。この89号A線がセドナ地域を縦断する風光明媚な路線である。文章に落とすと陳腐化しそうな素晴らしい景色の連続で、これはコンシェルジュのお姉さんに感謝である。日本ではまったくメジャーでないし、とはいえ玄人ウケしそうな場所。モニュメントバレーのような赤岩群が雄大な一方で、ザイオンのような谷間の緑と水も充実していて癒される感じと一言だけ書いておこう。色々なトレイルもあるみたいで、今度はぜひゆっくりと訪れてみたいと思った。この一連の地域の中心にあるのがセドナの街で、これがまたかわいらしい。アメリカの多くの画一的なつくりの街に迎合しない古き良きアメリカの匂いが漂ってくる。

すっかり長居してしまい、スコッツデールに戻ってくる頃には暗くなってしまったが、なかなかに意外な発見があり充実した1日だった。